赤ちゃんのメンタルリープとは?起こる時期の計算法や寝ぐずりの対処法を月齢別に解説!
2021.10.25
育てる
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赤ちゃんが夜なかなか眠ってくれなくなったり、夜突然目覚めて泣くことが増えてきて悩んでいる方も多いのではないでしょうか?赤ちゃんの寝ぐずりにはいくつか原因がありますが、もしかしたら「メンタルリープ」が原因となっているのかもしれません。
この記事ではメンタルリープが起こりやすい時期とそれぞれの特徴や原因、計算方法を解説していきます。寝ぐずりの対処法も詳しく解説していきますので、赤ちゃんの寝ぐずりに悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください!
目次
赤ちゃんの夜泣き・寝ぐずりはメンタルリープが原因かも!
赤ちゃんの寝ぐずりには色々な原因がありますが、その一つとされているのが「メンタルリープ」です。ここでは、メンタルリープがどういうものなのかについて解説していきます。
メンタルリープとは?
メンタルリープとは、赤ちゃんが成長する過程において、急激に脳が発達するタイミングに合わせて起こるぐずり期のことを言います。自分自身の急激な成長にうまく対応することができず、変化に戸惑ってしまうことがぐずりの原因とされています。
メンタルリープは元々オランダの博士が発見した現象で「ワンダーウィーク」と呼ばれていました。このワンダーウィークを起こる時期毎にまとめたものがメンタルリープだと言われています。
メンタルリープは全部で10回ある
赤ちゃんによって多少の個人差などはありますが、メンタルリープはある程度決まった時期に起こると言われており、一般的には生後5週・8週・12週・19週・26週・37週・46週・55週・64週・75週と生後20ヶ月までの間に全部で10回起こります。
全部で10回も寝ぐずりの時期があるのかと不安になるママやパパもいるかもしれませんが、メンタルリープは「赤ちゃんの脳が急激に発達し、今まで出来なかったことが出来るようになる時期」と考えられており、この寝ぐずりが収まったと言うことは、赤ちゃんが周囲の変化や出来事に対応できたという証なのです!
メンタルリープを知ることで心に余裕を持ちましょう!
急に赤ちゃんの寝付きが悪くなったり泣き出したりするとびっくりしてしまうかもしれませんが、これは赤ちゃんがちゃんと成長している証なので、暖かく見守ってあげることが大切です。
寝ぐずりの原因が分からないと間違った対処法をしてしまったり不安から育児に対するストレスが溜まってしまうこともあるかと思います。メンタルリープの起こる時期や特徴を事前に知っておくことで、正しい対処もできますし、赤ちゃんがちゃんと成長している証なんだなと心に余裕も生まれてきます。
ただし、メンタルリープがいつ起こるのかなどは赤ちゃんの育つ環境などによって変わってくることもあるので、あまり意識してしまうと「他の子と比べて成長できてないのかな?」といった心配にならないよう、メンタルリープのことばかりを意識してしまわないように注意しましょう。
メンタルリープが起こる時期と赤ちゃんの特徴
生後20ヶ月までに10回起こると言われているメンタルリープ。ここでは、メンタルリープの起こる時期とそれぞれの特徴について解説していきます。
1回目(生後5週目)のメンタルリープ
生まれてから最初にメンタルリープが起こるのは生後5週目ごろと言われています。生後1ヶ月くらいまでは赤ちゃんの視覚や嗅覚がまだ発達していないので、自分の周りで起こる出来事や刺激に気付かないことが多いですが、生後5周目を超えたあたりから五感が徐々に発達してきて周りの刺激に気付くようになってきます。
以前までは全く目の合わなかった赤ちゃんもこの時期から目が合うようになってきます。こういった周囲からの刺激に戸惑ったり不安になったりすることで、この時期のメンタルリープは起こります。
2回目(生後8週目)のメンタルリープ
生後8週目(2ヶ月頃)の赤ちゃんは、身の回りの現象に規則性があることに気付き始めます。例えば、毎朝起きると必ずママやパパがいる、決まった時間にお風呂に入れられるなどと言ったことが挙げられます。
この時期に起こるメンタルリープは、5週目頃から徐々に気づき始めた新しい環境などにうまく適応することができないことがぐずりの原因になってきます。
また、この時期の赤ちゃんは喃語と呼ばれる「あー」「うー」といった言葉を発することができるようになってきたり、自分の手足を見つけたりもします。
3回目(生後12週目)のメンタルリープ
生後12週目(3ヶ月頃)から赤ちゃんは急激に成長していきます。この頃の赤ちゃんは自分の周りにあるものに興味を持ち始め、それを見るために頭を動かしたり、目で追ったりといったこともするようになります。また、徐々に首も座ってくるので、今までよりも抱っこがしやすくなってくる時期でもあります。
生後12周目に起こるメンタルリープは今まで以上に五感が発達することによって起こるとされており、日中受けた周囲からの刺激を整理するためにぐずり出してしまうのです。
4回目(生後19週目)のメンタルリープ
生後19週目(5ヶ月頃)の赤ちゃんは、物を口に入れたり、目の前にあるものをつかもうとしたりするようになります。また、ママやパパの姿をじっと見たり、逆に姿が見えなかったら探すようになったりもします。
今まで以上に物事を理解する能力が高くなってきて、物事と物事に関連性があることに気付き始めますが、こういった理解力の向上に脳が付いていけずメンタルリープが起こってしまいます。
特に、日中今までと違うことをしたり、新しい場所に連れて行ってあげた日の夜などは寝ぐずりが起こる可能性が高いです。
5回目(生後26週目)のメンタルリープ
生後26週目(6ヶ月頃)の赤ちゃんは、段々と体の使い方がわかってきて、ハイハイや後追いをし始めます。一方、物や人との距離を少しずつ理解できるようになっているので、赤ちゃんによってはママやパパが自分から離れて行ってしまうことに不安を感じる時期でもあります。
この時期はママがトイレに行くだけでも泣かれてしまったりするので大変かと思いますが、トイレに行った後すぐに帰ってくると赤ちゃんが学習してくれれば段々と泣かなくなってくるので安心してください!
6回目(生後37週目)のメンタルリープ
生後37週目(9ヶ月頃)の赤ちゃんは、少しずつママやパパの言ってることが理解できるようになってきます。言葉はわからないまでも、なんとなく怒っている、喜んでいるといったことは分かるようになります。また、6ヶ月ごろから徐々に始まってくる後追いや不安が本格的に起こるようになってきて、激しく泣き始める赤ちゃんもいます。
これは「分離不安」と呼ばれる現象で、住み慣れた家から離れる、ママやパパのもとから離れるといったことに極端な不安を覚えるようになります。この時期に起こる寝ぐずりはママやパパが側にいないと思って起こることがあるので、夜寝る時はなるべく赤ちゃんのすぐ側にいて安心させてあげてください。
7回目(生後46週目)のメンタルリープ
生後46週目(11ヶ月頃)は、赤ちゃんが自分の中で色々なことの流れを組み立てて実現しようと頑張る時期です。自分でスプーンを使ってご飯を食べるようになったり、型はめのパズルなどで遊ぶようになってきます。
この時期の赤ちゃんは日中の活動時間もかなり増えてきて、色々なものに興味を持ち遊び盛りになってきますが、こういった日中の活動が増えていく・複雑化していくことによって疲れてしまい、かえって寝付けなくなってしまうということもあります。
8回目(生後55週目)のメンタルリープ
生後55週目(1歳過ぎ)は、一般的な呼び名が「乳児」から「幼児」に変わる時期になります。身の回りの出来事がかなり理解できるようになってきているので、ママの真似をしたり自分の意思で新しい行動を取るようになってきますが、その分自分の思い通りにいかないことが原因となり泣き出すことも増えてきます。
また、自分の考えを「はい」か「いいえ」で表現することができるようにもなってきます。この時期からは少しずつ善悪の区別がつくようになってくるので、やってもいいことダメなことをしっかりと教えてあげるようにしましょう!
9回目(生後64週目)のメンタルリープ
生後64週目(1歳4ヶ月頃)の赤ちゃんは、自我がかなり強くなってくるので、自分の思い通りにならないことがあると怒ったり暴れたりすることが増えてきます。ルールや原則を求める時期とも言われており、自分の思いとルールの間で葛藤し、メンタルリープを引き起こすと考えられています。
10回目(生後75週目)のメンタルリープ
生後75週目(1歳7ヶ月頃)の赤ちゃんは独自の価値観を持ち始めます。なんでも自分でやりたいと言い出す赤ちゃんも多く、それを邪魔すると泣き出してしまうこともあります。
子供の成長を促すためにもできる限り自分でやらせてあげることが大事ですが、全て自分でやらせるのではなく所々サポートしてあげましょう。やりたいことをうまく表現できない子も多いので、時には選択肢を出してあげると自分で選ぶ力も付いていきますよ!
赤ちゃんのメンタルリープについて、起こる時期とその特徴について詳しく解説してきました。
ただし、最初に言った通り、あくまでこの時期や特徴は目安の一つであり、個人差があるのであまり意識しすぎないようにすることが大切です。
メンタルリープの計算方法
メンタルリープは一般的に、生後5週・8週・12週・19週・26週・37週・46週・55週・64週・75週目に起こるので、これを目安に今赤ちゃんがメンタルリープに当てはまっているのかを確認してみてください。一点気をつけなければならないのが、メンタルリープの週数は赤ちゃんの実際の誕生日ではなく「出産予定日」から数えるようにしましょう。
個人差があるので必ずしも当てはまるわけではないですが、一つの参考になるので、寝ぐずりや夜泣きに悩んでいる方は是非一度こちらの方法で計算をしてみてください!
月齢別の寝ぐずり対処法・予防法
赤ちゃんのメンタルリープに関して解説してきましたが、ここでは実際寝ぐずりが起こった場合にどういった対処をすればいいのかについて説明していきます。合わせて、寝ぐずりを予防する習慣についても解説していきます。
新生児期の対策:身の回りの不快感を解消してあげる
新生児期の赤ちゃんは1日のほとんどを眠って過ごします。昼と夜の区別もまだついておらず、1回の睡眠時間も短めです。この時期の赤ちゃんは泣いたりぐずったりする頻度が多めですが、授乳やミルク、おむつの交換などをすることで落ち着く場合も多いです。
寝ぐずりが始まった場合は、母乳やミルクが足りているか、部屋が寒かったり暑かったりし過ぎていないかなどを確かめてあげましょう。特に、授乳後にそのまま寝かせてしまうと、ゲップが出ずに不快感で泣き出してしまうことがあるので、必ずゲップを出してから寝かせてあげるようにしてください。
生後2〜3ヶ月頃の対策:抱っこやゆりかごで落ち着かせてあげる
生後2〜3ヶ月頃の赤ちゃんは、新生児期に比べて長い時間眠ることができるようになってきます。また、段々と昼と夜の区別もついてきますが、この時期から「たそがれ泣き」と呼ばれる夕方の時間帯になったら赤ちゃんが泣き始める現象が起こることもあります。
たそがれ泣きの正確な理由は判明されていませんが、「夜になるにつれ段々と暗くなっていくのが怖い」「1日の疲れがピークに達している」などといったことが理由ではないかと言われています。授乳をしても、おむつを交換してもなかなか泣き止まないことが増えてきますが、そういった場合にはなるべく暗い部屋などで抱っこなどをして寝かしつけをしてあげましょう。
抱っこをしても泣き止まない場合は「ホワイトノイズ」と呼ばれる音を聴かせてあげることで泣き止むこともあります。
生後6ヶ月頃の対策:生活の習慣化を行う
生後半年を過ぎた赤ちゃんは、五感がかなり成長しており、日中受けた刺激が原因となって夜寝付けなくなったりすることが増えてきます。昼と夜の区別もだいぶ付いてきているので、この頃から生活の習慣化を行なっていきましょう。
特に日中遊ばせた後の夕方以降はなるべく刺激を与えないようにして、部屋を暗くする、お風呂に入れる、マッサージをする、授乳をする、寝かしつけるといった寝るまでのルーティーンを覚えさせてあげるとスムーズに眠ってくれるようになります。
また、この頃の赤ちゃんは周囲の変化に敏感になってくるので、寝ている時にママやパパが側にいないとそれに気づいて不安になり泣き出すこともあります。そのため、赤ちゃんが眠った後もなるべく側にいてあげることが大切です。寝ぐずりが始まった時も、近くで声をかけてあげたり肩のあたりをトントンしてあげることで、安心して再び眠ってくれることもあるので、すぐに抱っこしてあげるのではなくしばらく様子を見てあげると自分で眠る力を養ってあげることができますよ!
1歳頃の対策:夜以外の時間帯もしっかり寝かせてあげる
この頃の赤ちゃんは1日の流れをだいぶ把握できているので、なるべく毎日の起きる時間やお昼寝の時間、夜寝る時間を統一してあげましょう。また、日中の活動時間もかなり長くなってきますが、一般的には18ヶ月を迎える頃までは朝寝と昼寝もしっかりさせてあげることが推奨されているので、決まったペースをなるべく崩さずに生活をさせてあげることが大切です。
2歳頃の対策:適度に疲れさせてあげる
2歳頃の子供は体力もかなりついてきているので、日中の活動が少ないと夜なかなか眠ることができなくなってしまいます。特に「イヤイヤ期」が原因で寝るのを拒んだりぐずったりすることもあるので、なるべく日中体を動かして、適度に疲れさせてあげることが大切です。
また、寝る前にテレビやスマホの画面を見てしまうと、興奮してしまったりモニターの光によって寝付きにくくなってしまうので、寝る前の時間はテレビやスマホは見ないようにして落ち着いて過ごすようにしましょう。
メンタルリープ以外にも寝ぐずりの原因があるかも!
ここまで、メンタルリープによる寝ぐずりについて紹介してきましたが、もしかしたら別の理由で泣いている可能性もあります。ここでは、他にどんな原因が考えられるのか紹介していきます。
母乳やミルクが足りずお腹が空いている
赤ちゃんが寝ぐずりや夜泣きをする原因の一つは空腹です。特に寝る前に母乳をあげている場合は、なかなか飲んだ量を確認することが難しいので、飲んでいるようで実は遊び飲みをしていて量が足りていないといったケースも意外と多いです。
遊び飲みにならないように途中で起こしてあげたり、寝る前はミルクにしてあげることで夜中にお腹が空いて目が覚めるのを防ぐことができます。
歯が生え始めたことによる口の不快感
生後7〜8ヶ月頃になると段々と赤ちゃんの歯が生え始めてきます。歯が生えることによって今まで似なかった痛みや痒みといった不快感を覚えるようになってきて、結果的に夜突然目が覚めてしまったり寝ぐずりを引き起こしてしまうことがあるのです。
実は寝言泣きかも
赤ちゃんは空腹や不安によって夜急に泣き出すことが多いですが、必ずしも泣いたからといって完全に目が覚めているとは限りません。ちょっとした物音などに反応して一瞬起きて泣いただけで、そのまま様子を見ていたら自分の力で眠ってくれることもあるので、寝ぐずりをしたからといってすぐに対処するのではなく、しばらく様子を見てあげることも大切です。
まとめ
今まで大人しく眠ってくれていた赤ちゃんが急に寝ぐずりを始めてしまうメンタルリープですが、赤ちゃんのメンタルリープは必ず通る道なので、あまり悩み過ぎずにきちんと成長してくれているんだなと温かい目で見守ってあげるようにしましょう。
メンタルリープの起こる時期を知っておくことで、寝ぐずりに対する準備を先にしておくことができるので、育児をする上で心に余裕が出てきてママやパパの負担を軽減することができます!