赤ちゃんが急に舌を出すようになったけど大丈夫!?理由や注意すべきケースなどを解説
2021.11.18
育てる
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赤ちゃんの成長の過程で、突然舌を「べーっ」と出したりしているのを見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。最初は可愛らしいと思っていても、頻繁に舌を出しているのを見ていると、「もしかして何かの病気なのかな?」と不安になるかもしれません。
この記事では、赤ちゃんが舌を出す理由と舌を出し始める時期、止めた方がいいのかについて詳しく説明していきます。
他にも注意すべきケースや舌を出すことに関する噂についても解説していくので、気になる方はぜひ最後まで読んでみてください!
目次
赤ちゃんが舌を出す7つの理由
赤ちゃんが突然舌を出し始めるとびっくりするかもしれませんが、これは赤ちゃんの成長の過程でよく見られる仕草の一つなので安心してください。ここでは、赤ちゃんが舌を出す理由として考えられている7つの項目について紹介していきます。
お腹が空いている
赤ちゃんが舌を出す理由の一つとして挙げられるのが、空腹です。赤ちゃんは自分でお腹が空いたことをアピールすることができないため、無意識に舌を出して母乳やミルクを飲みたいと合図することがあります。一般的にお腹が空いてくると機嫌が悪くなったり泣き出したりすることが多いですが、赤ちゃんの性格などによっては舌を出すこともあるのです。
楽しくて遊んでいるだけ
赤ちゃんは何かのタイミングで自分の舌の存在に気付いたら、それが楽しくなって舌を出して遊ぶこともあります。赤ちゃんが自分の手の存在に気付いて遊んだり、特定のおもちゃで楽しむのと同じように、自分の舌を「ベーっ」と出す感覚が楽しくて繰り返しているのです。最初は楽しそうに何度も舌を出していた赤ちゃんも、段々と身の回りのことがわかってきて遊びの幅が広がってくると他のことに興味が移って舌を出す回数が減っていきます。
歯の生え始めによる違和感
生まれた時は歯の生えていない赤ちゃんですが、成長するにつれて少しずつ歯が生えてきます。歯が生え始めると、口の中に違和感を感じたり、歯茎がかゆくなってくるので、それを取り除くために舌を出す場合もあります。個人差はありますが、生後6ヶ月を超えたあたりから歯が生えてくることが多いので、このタイミングで舌を出し始めた場合は一度口の中を確認して歯が生え始めたりしていないかを確認してみましょう!
また、口の中に傷があったりする場合も舌を出すことがありますので、時々口の中に異常がないか確認してあげるようにしてください。
ゲップがうまく出せていない
赤ちゃんが母乳やミルクを飲んだ後にゲップをさせてあげますが、その際にうまくゲップが出せていなくて、お腹の中にガスが溜まっている時も舌を出す可能性があります。
特に、楽しそうな感じではなく「おぇ」といった感じで舌を何度も出す場合はゲップによる違和感の可能性が高いので、背中を叩いてゲップを出させてあげましょう。
ママやパパの真似をしている
赤ちゃんは意外とママやパパの行動を見ているので、ママやパパがあやすときに舌を出したりしている場合は、その真似をしているケースもあります。また、赤ちゃんが舌を出した時に心配になって近付いたり、一緒になって舌を出したりしていると、「舌を出したら遊んでもらえる」と思って、頻繁に出すようになっている可能性もあります。
鼻が詰まっている
鼻が詰まってしまい口呼吸になっている場合にも赤ちゃんが舌を出すことがあります。ティッシュで鼻水を取ってあげたり「鼻吸い機」などを使って鼻呼吸ができるようにしてあげましょう。
舌が大きい
身体の大きさに個人差があるように、舌の大きさにも若干の個人差があります。口の大きさに対して舌が大きい場合、口に収まりにくくなり、その違和感が原因で舌を出していることもあります。
赤ちゃんが舌を出すのはいつから?
赤ちゃんが舌を出す理由を説明しましたが、ここでは実際にいつ頃から舌を出し始めることが多いかについて説明していきます。合わせて、舌を出し始める時期ごとの理由についても解説していきます!
多いのは生後3ヶ月頃から
赤ちゃんが舌を出し始めるタイミングには個人差がありますが、一般的には生後3〜5ヶ月頃から始めることが多いです。この時期になると、赤ちゃんが自分の舌の存在に気付くので、舌を動かすことが楽しくなって頻繁に舌を出し始めるのです。
生後6ヶ月頃から
生後6ヶ月を超えると少しずつ自分の意見を行動に移せるようになってきます。この時期に舌を出すのは、母乳やミルクが欲しい、歯が生え始めて口の中に違和感があるといったことが原因になることが多いです。
生後9ヶ月頃から
生後9ヶ月を超えると、自分の意思で色々なことができるようになってきます。ママやパパの真似をして舌を出している場合や、「舌を出すと構ってもらえる」と思って甘えているだけの場合もあります。
新生児も舌を出すことがある?
一般的には赤ちゃんが舌を出し始めるのは生後3ヶ月を過ぎた頃からと言われていますが、新生児の時期でも舌を出す場合があります。新生児期に舌を出す場合はこちらの2つの理由が考えられます。
口の筋肉が未発達なため
生後間もない赤ちゃんは、口の周りの筋肉が発達していないので、自分の意思に反して舌が出ることがあります。こちらは、口周りの筋肉が発達するにつれて徐々に収まってきます。
新生児模倣
「新生児模倣」とは、生まれて間もない赤ちゃんが、ママやパパの行う動作を真似する現象のことを言います。ママやパパが舌を出すと赤ちゃんも同じく舌を出したり、口を尖らせるとそれを真似したりといったことがあります。生後2〜3ヶ月ごろになると赤ちゃんに笑いかけると笑い返してくれたりもします。こちらも成長するにつれて自然と収まっていきます。
赤ちゃんが舌を出すのは止めた方がいい?
赤ちゃんが急に舌を出し始めたら何か悪いことがあるのではないかと心配になってしまう方も多いのではないかと思いますが、赤ちゃんの様子がいつもと変わらず、元気な場合は特に止める必要はありません。
多くの場合は単に遊んでいるだけだったり、お腹が空いている、遊んで欲しいというアピールなので、その時に応じた対処をしてあげましょう。
口を開けたり舌を出していると口の中に菌が入らないか心配になる方もいるかと思いますが、よだれには殺菌作用があるので、そこまで心配する必要はありません。逆に免疫力を高めるためには多少ウイルスや菌に触れることも大切です。
口に入れるおもちゃや赤ちゃんがよく触れる場所などは、ある程度の消毒は必要ですがあまり神経質になり過ぎないようにしましょう!
注意すべきケースがいくつかあります!
赤ちゃんが舌を出してもほとんどのケースは心配する必要がありませんが、ごく稀に病気や障害などの影響で舌を出している場合もあります。こういった場合は舌を出すことと一緒に別の症状も見られるので、以下のような場合は少し注意してあげましょう。
鼻詰まりなどの症状がある
舌を出すのと一緒に鼻水や鼻詰まりが続いている場合は、鼻の病気による影響が考えられます。鼻が詰まることによって口呼吸になり、その際に舌が出てしまっているのです。鼻詰まりの影響でご飯が食べられない、母乳やミルクを受け付けないといった状態の場合は早めにかかりつけの病院や耳鼻科を受信するようにしましょう。
苦しそうにしている
授乳後などでゲップがうまく出せていない場合は、苦しんでいるような感じで舌を出すことがあります。こういった場合は縦抱っこをした状態で背中をさすったりトントンと叩いてあげてゲップを出させてあげましょう。ゲップが十分にでているにも関わらず苦しそうに舌を出している場合は体調不良などが原因の可能性もあるので、かかりつけの病院に相談してみるようにしてください。
舌を出したままの状態が続いている
赤ちゃんが舌を「べーっ」と出したり入れたりしている場合は遊んでいるだけの可能性が高いですが、舌が出た状態がずっと続いている場合は「クレチン症」と呼ばれる病気の可能性があります。
「クレチン症」の場合は、舌を出す意外に「黄疸」や「便秘」といった症状も同時に見られますが、基本的には「新生児マススクリーニング検査(先天性代謝異常等検査)」によって先に発見されます。この検査は生後4〜6日の赤ちゃんを対象にした検査で、知能障害や発達障害の予防や重症化リスク回避のためのとても大切なものとなっています。
赤ちゃんが舌を出すことに関する噂
舌を出すと歯並びが悪くなる?
赤ちゃんが舌を出すと歯並びが悪くなるという噂を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?歯が生え始めることが原因で舌を出すケースが多いですが、1歳未満であればまだちゃんと歯が生えていないので、舌を出すことで歯並びが悪くなるといったことはありません。
ただし、1歳を超えて徐々に歯が生えてきている状態で舌を頻繁に出していると、舌によって歯に余計な力が加わり、本来あるべき位置よりズレてしまうことがあります。また、歯の隙間から舌を前に出す癖がついてしまうと、歯と歯の間に隙間ができてすきっ歯のようになってしまう可能性があります。
乳歯が生え揃う2歳くらいまでであれば、ある程度は改善が可能なので、なるべく早めの段階で改善してあげるようにしましょう!
ウイルスや菌が口に入ったりしないの?
唾液には殺菌効果があるので、多少ウイルスや菌が口から入っても基本的にはそれほど心配する必要はありません。
ただし、赤ちゃんが舌で触れる可能性のあるおもちゃやベビーサークルなどはこまめに除菌をして清潔にしておくようにしましょう。
自閉症の可能性があるって本当?
赤ちゃんが舌を出しているのを見ると、「もしかして自閉症なのかな?」と心配になるママやパパもいるかと思います。確かに、自閉症の症状の一つとして舌を出すということは挙げられますが、それだけで自閉症と結論づけることはできません。舌を出すこと以外にも「全然目が合わない」「遊んだり抱っこをしても笑わない」「一人でも全く泣かない」といった症状が一緒に見られることが多いので、このような症状がないか確認をしてあげましょう。
まとめ
舌をぺろぺろ出したりする赤ちゃんの仕草は可愛いものですが、同時に不安になる方も多いかと思います。基本的には赤ちゃんの成長の過程で自然と起こる現象で無理に辞めさせる必要はなく、その理由を知っておくことで安心して子育てをすることができるかと思います。
赤ちゃんが元気ならあまり気にしなくても大丈夫ですが、苦しそうにしていたり鼻詰まりがひどいなどの症状が同時に見られるようなら体調不良なども考えられるので、いつもと様子が違うようならかかりつけの病院や小児科などに相談をしてみましょう。